『Moonlight Shadow』

Moonlight Shadow

お気に入りの写真にはできるだけタイトルを付けるようにしている。

ある種、このタイトルを付ける作業を通過した時点が、写真が作品に変わるタイミングのように思う。このタイトルを付ける、というのがとても難しくて、少し気恥ずかしくて、でもとてもおもしろい。大体はひらめきで瞬時に付けてしまうんだけど、何日何ヶ月も無題のまま思い浮かばないものも多い。時間をかけて考えたからってフィットするものが浮かぶわけでもなければ、自分が満足に付けれたと思っても他人から見れば??となってしまう場合も多々。

で、今日の表題の1枚、タイトルは『Moonlight Shadow』。

英国のミュージシャン、マイク・オールドフィールドが1983年にリリースしたシングル『Moonlight Shadow』が、これを撮っている最中に頭に浮かんだので、まんまそのままタイトルに。楽曲は、恋人を亡くして悲しみにくれる女性が、月影によって引き起こされるファンタジックな奇跡を体験するという、とても切な美しいポップソング。

日が沈んだ直後、月が目を覚ます時間帯に撮影したもので、小高い塀の上で物憂げに空を見つめる猫のシルエットが印象的だった。見上げた塀の角にたたずんでいたんだが、カメラを近づけてもライトをあててもイブカしそうな目つきでこちらをチラ見するだけで、全く逃げる素振りを見せない。うっすら月光のあたるその場所に執着、固執しているように見えた。

人間の知らない世界でノラたちも数多くの出会いと別れを繰り返すのだろうなぁ・・と少しシミジミとしながら、月影に隠れゆく猫と歌詞を重ね合わせてシャッターを切ったのであります。

※ かのよしもとばなな氏が同曲にインスパイアされ短編『ムーンライト・シャドウ』を書いていて、数日前に読んだ。小説は年に1冊読むか読まないか、というくらい活字が苦手な自分だが、これは実に曲の世界観を巧く再現していて心地よく読了しやした。

2015-06-16 | Posted in Diary, NekoNo Comments » 

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